「川づくりコンペ」で高岡土木の浦之名川魚道が銀賞を!!

 「豊かな水辺の工法研究会」(杉尾哲代表)が、去る21日、自然環境に配慮した水辺作りの事例発表の場である「うるおいのある川づくりコンペ」を開催しました。

 延岡市の祝子川の護岸工事において、地元建設業者の岡田工業と延岡工業校3年生有志(高田湧豊班長;17)とが連携し、ヤナギの植栽が生き物たちの棲み家や餌場になることを実証した事例が見事金賞に輝きました。                                           10月の九州大会に本県代表として出場し成果を発表するとのことです。

 若い後継者のアイディアが、将来の「自然や魚に優しい川づくり」に大きく反映されることを祈ってます。

 宮日新聞切抜きをどうぞ 24川づくりコンペ

 この他にも14の事例が発表されましたが、高岡町の浦之名川の井堰に魚が上りやすい魚道を新しく作成した事例がありました。            見事に銀賞を獲得されました高岡土木事務所河川担当の黒木正志主査の発表で、地元の高岡川漁協(宮田信男組合長)や宮崎大学神田猛教授等と意見交換を繰り返し、10数余の様々な魚に優しい工夫がふんだんに散りばめられた優秀な魚道であると思われます。

 残念ながら金賞は逃しましたが、宮崎県内では初の本格的な「水辺の小技」が駆使された魚道といえます。                                    九州大会での発表を通して、県内は勿論他県にも将来の河川工作物として今後さらに広まっていくことを祈念しております。                       

 詳細は黒木さんの発表資料(PDF)を参照下さい。

   

 堰提高さ1m弱で、残念ながら魚道はありません。 浦之名川では準絶滅危惧種の「アリアケギバチ」が宮大の神田教授らにより 発見されており、漁協としても是非とも魚道が必要との念願でした。 

   

アユ等の遊泳魚対象の階段式魚道で、床や堰部にも天然石を活用して流速を柔らかくしたり、各堰の高低差、下部の潜孔にも工夫を凝らしています。最上部の提体部も切り込みの深さを30cmと20cmに変えており、越流部の剥離流を減少させるためR型に削っております。

     

中央魚道の両岸部にエビやハゼ類を対象に、大小の天然石を配したスロープ魚道をセットしております。                               最上部には減水プールも設け、中間の石の配置や大きさ、高低を配慮しながら水量によってはアユ等も遡上ができると思われます。右岸と左岸側で最上部の切り込み高さも変えてあります。植栽用のポットも埋め込んであります。

 詳細をどうぞ 川づくりコンペ浦之名  

  今後のモニタリング調査が必要であり、主要魚種のアユは遡上時期が5~6月でタイミングが合いませんが、ハゼやエビ類の遡上調査を進めて行く中で効果の実証が急がれます。

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